支援金詐欺の手口を解説「譲渡します」終わらない手数料請求の罠

「支援金の受け取り手続きをしてください」「余命宣告を受けたので10億円譲渡したい」
このようなメッセージが届いたことをきっかけに、手数料などの名目で支払いを繰り返していませんか。

アキバ法律事務所にも、「何度払っても振り込まれない」「支払ったお金を取り戻したい」という相談が絶えません。

突然、見ず知らずの支援家や財団などから「お金を受け取って」といった話が持ちかけられた場合は、支援金詐欺の可能性を疑ってください。
特に近年は、公的機関や実在する団体を装うなど、手口が悪質化しています。

本記事では、支援金詐欺の巧妙な手口と、終わらない手数料請求の仕組み、そして奪われたお金を取り戻す方法を解説します。

なぜ支援金はいつまでも振り込まれないのか?

被害に遭われている方の多くは、「なぜいつまでも振り込まれないのか」「どうすれば確実に受け取れるのか」と、支払いを続けながらも、心のどこかで不安を抱えていたのではないでしょうか。

  • 「自分が何か手順を間違えたから受け取れないだけではないか」
  • 「もう少しだけ払えば、本当に数億円が手に入るかもしれない」

このような希望を捨てきれない思いは誰もが抱いてしまうことでしょう。しかし、いくら相手の指示通りに手続きをし、いくら追加料金を支払っても、支援金が口座に振り込まれることはありません。

支援金詐欺の根本的な仕組み

支援金が振り込まれないのは、手続きに不備があるためではありません。
その支援金(譲渡金)をはじめ、支援者や団体、受付窓口すらも実在していない場合がほとんどだからです。

架空の支援金をちらつかせ、受け取りに必要と偽った「手数料」や「登録料」などの名目で、標的から金銭を繰り返しだまし取るのが支援金詐欺(譲渡金詐欺)の手口です。

「手続き完了まであと一歩」という演出を延々と繰り返し、被害者が「もうこれ以上は払えない」と諦めるまで搾取は続きます。

被害者が支払いを続けてしまう心理的な罠

多くの被害者が、途中で「おかしい」と気づきながらも支払いを繰り返してしまいます。それは「ここまで支払ったお金を無駄にしたくない」という心理が働くためです。

  • 「これだけお金と時間をかけたのだから、今さらやめるわけにはいかない」
  • 「あと数万円払えば、これまで払った分も含めて数億円になって返ってくる」

詐欺グループはこの心理を悪用し、最初に少額を支払わせることで「後には引けない」状態を作り出しています。さらに「手続き完了まであと少しです」「これが最後です」という言葉で、被害者を泥沼へと引きずり込むのです。

あなたも似たような状況に陥っていましたら、お早めにご相談ください。

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支援金詐欺の入り口はメール・SMS・LINE

支援金詐欺の多くは、スマートフォンに届くメールやSMS(ショートメッセージ)、LINEから始まります。

詐欺グループは名簿業者などから入手した連絡先や、ランダムな電話番号宛に無差別にメッセージを一斉送信します。「給付金受け取りのお願い」「入金準備が整いました」といった目を引く件名でURLをクリックさせ、巧妙に作られた「偽の支援サイト」へ誘導するのが典型的な手口です。

そもそも、支援金や給付金は自ら申請して初めて受け取れるものです。そのため、申請すらしていないのに、突然メールやSMSで「受け取りの案内」が届くこと自体が不自然です。
どの経路から誘導された場合であっても、最終的に支援金が振り込まれることはありません。

ターゲットを信用させる偽装設定

詐欺グループは、消費者の心理的隙や経済的な不安につけ込むため、主に以下のような設定を使い分けて接近してきます。

公的機関や支援団体を装う

「特別法人支援団体」「NPO団体の支援機構」「生活復興支援窓口」など、実在しそうな架空の団体名を名乗ります。

また、実在する「厚労省(厚生労働省)」の名称を悪用し、「コロナ禍での生活支援」「給付金の配布」などを口実に信頼を得ようとするケースも確認されています。

資産家・富裕層を装う

「余命いくばくもないため資産を譲りたい」「若い人の未来を応援したい」「相続税対策として受け取ってほしい」といった個人的なストーリーで接近します。

「私も過去に苦労した経験がある」などと語り、被害者の共感を誘って心理的な距離を縮める手口も多用されます。

また、実在する芸能人になりすまして「話を聞いて欲しい」などとメッセージを送ってくるケースもあります。

「選ばれた」特別感を演出

「80億円の支援金が振り込まれました」「あなたは選ばれました」といったメッセージは、不特定多数に一斉送信されています。

受取人があたかも特別に選抜されたかのように錯覚させ、冷静な判断力を奪うのが狙いです。

被害が拡大していく段階的な搾取の手口

詐欺業者は、ターゲットを逃がさないよう、計算されたシナリオに基づいて段階的に金銭を要求してきます。

偽サイトへの誘導と最初の「少額請求」

被害者を偽サイトへ誘導し、最初は「送金同意証明書」や「登録料」として数千円程度の少額な支払いを求めます。「これ以外の手続きは不要」と安心させ、支払いの心理的ハードルを下げるのが狙いです。
一度支払うと「後には引けない」心理状態に陥りやすくなります。

終わらない「課金ループ」

最初の請求に応じても、支援金は振り込まれることはありません。支援金詐欺の最大の特徴は、数千円〜数万円程度を、名目を変えて何度も請求してくる点です。

一度でも支払ってしまうと「騙しやすい人(カモ)」とみなされ、次々と新しい理由をつけて追加請求が繰り返されます。
以下に具体的な請求パターンを挙げます。

口座情報の聞き出しと認証手数料

口座情報を聞き出し、「本当に振り込まれるかもしれない」という期待感を抱かせたあと、口座の認証手続きと称して費用を請求します。

ポイント制サイトでのポイント購入

支援者(詐欺師)とメッセージのやりとりをするためには、サイト内の「ポイント」購入が必要な仕組みになっている場合があります。いわゆる出会い系サイトのシステムが流用されています。

文字化け(セキュリティ)解除

大事な連絡事項や認証コードを送ろうとすると、文字化け(「***」など)して読めない状態を作り出し、その解除費用を請求します。

会員ランクアップ

今の状態(ランク)では受け取る権利がないと説明し、正規会員への登録料やランクアップが必要だとして、数万円単位の支払いを求められます。

税金対策などと偽る

「相続税対策として資産を贈りたい」と持ちかけるケースや、「贈与税・相続税がかからないよう処理する」と安心させ、その証明書発行や手続き費用を請求される場合もあります。

どれか一つでも当てはまる方は、すでに詐欺被害に遭っている可能性が高いです。これ以上被害が拡大する前に、ご相談ください。

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決済手段の特徴:電子マネー(ギフトカード)が主流

最近の支援金詐欺では、支払い方法に電子マネーを指定されることが増えています。

Apple Gift Card(アップルギフトカード)や、BitCash(ビットキャッシュ)などの電子マネーを購入させ、そのIDや写真を送らせます。コンビニで24時間いつでも購入できる利便性が高いことや、銀行振込と異なり足がつきにくく、返金交渉が困難になるケースが多いため多用されます。

もちろん、銀行振込やクレジットカードでの支払いを指定される場合もありますが、「コンビニなどで電子マネーのカードを買って、裏面のコードを写真に撮って送ってください」という指示が出たら、絶対に従わないでください。

「確実に受け取る方法」を探すよりもすべきこと

もし、今まさに支援家とやり取りをしていて、手続きを要求されているのであれば、以下の対応を強くおすすめします。

1.これ以上の送金・決済は絶対にしない

あなたが手数料を払えば払うほど、詐欺グループは利益を得ます。「これが最後」という言葉を信じないでください。

もし相手が「支払わないと法的措置をとる」「受給手続きのキャンセル料を請求する」などと脅してきても、無視してください。これらは典型的な脅し文句であり、実際に裁判を起こされるようなことはありません。

2.相手を問い詰めない

「詐欺ですよね?」と相手を問い詰めたり、挑発することは避けてください。

「失礼なことを言うなら支援を打ち切る」「弁護士を通して訴える」などと威圧的な言葉で支払いを強要されるケースもあります。また、証拠隠滅の恐れもありますので、相手には何も言わずにやり取りを中断し、証拠を保存しましょう。

3.証拠を徹底的に保存する

後の返金請求のために、証拠は非常に重要です。
サイトが閉鎖されたり、アカウントが削除されたりする前に、以下の情報をスクリーンショットやデータで保存してください。

  • 相手とのやり取りの内容(メール、LINE、DM)
  • 相手のプロフィール画面、サイトのURL(支援サイトのマイページなど)
  • 「〇億円譲渡します」などの勧誘文言
  • 振込明細書、購入したギフトカードのレシート、カード番号の写真
  • 決済代行会社からの決済完了メール

支払ってしまった手数料を取り戻すには

「少額だから」「電子マネー(ギフトカード)だから」と諦める必要はありません。
あなたが支払ってしまったお金は、弁護士が介入することで返金される可能性があります。

  • 振込先口座の凍結
    銀行振込の場合、弁護士法や振り込め詐欺救済法に基づき、利用された口座を凍結させ、残高から被害回復分配金を受け取れる可能性があります。
  • 決済代行会社・サイト運営者への返金請求
    クレジットカード決済や一部の電子マネー決済の場合、決済代行会社やサイト運営会社に対して、不当利得返還請求やチャージバック(支払い取り消し)の交渉を行うことができます。
    特に「支援サイト」でポイント購入をした場合、サイト運営の実態を調査し、詐欺であることを主張して返金を迫ることが可能です。
  • 加害者の特定と交渉
    発信者情報開示請求などを通じて詐欺業者を特定し、示談交渉や訴訟によって返金を求めます。

支援金詐欺に関するよくある質問

「手数料は支援金と一緒に後で全額返金する」と言われましたが、嘘ですか?

残念ながら嘘です。手数料を払わせるための典型的な手法であり、そのような約束が守られることはありません。

電子マネーで支払ってしまいましたが、返金対象になりますか?

サイト運営者や決済代行会社への追及により返金できる可能性があります。諦めずにまずはご相談ください。

サイトを退会しようとしたら「退会費用」や「違約金」を請求されました。払うべきですか?

一切支払う必要はありません。最後にお金を騙し取るための脅し文句です。無視して弁護士にご相談ください。

「まだ様子を見たい」と思っている方へ

支援金を受け取れるはずが、いつまでも支払いを繰り返してはいないでしょうか。
本物の公的支援や給付金制度において、受け取る側が事前に手数料や登録料を支払うことはあり得ません。
「お金をもらうためにお金を払う」という構図自体が、支援金詐欺の最大の特徴であり、詐欺を見抜くための決定的な判断材料となります。

「あと少しで受け取れるだろう」と様子を見ている間に、サイトが閉鎖されるなど、相手と連絡が取れなくなってしまうリスクがあります。
少しでも「自分は騙されているのだろうか」と感じたら、手遅れになる前に、まずは一度ご相談ください。

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